お知らせ

2024年04月22日
札幌ハリストス正教会見学会を開催しました
2024年04月08日
ロシア語カフェを開催しました
2024年03月17日
第55回全道ロシア語弁論大会特別賞(学報第137号)
2024年02月19日
ロシア料理ワークショップを開催しました
2024年01月26日
北方領土ゼミナール参加記(学報第136号)

ロシア語を学ぼう!

ロシア語ってどんな言語?

ロシア語はヨーロッパの多くの言語と同じくインド・ヨーロッパ語族の言語の1つです。中でもスラヴ語派の東スラヴ語群というグループに属します。単語は語尾変化に富み、日本語でいう「が、の、に、を」といった意味を単語の語尾変化で表す格変化が発達しています。他の外国語と異なりロシア語の映画や音楽などは日本で中々大きく紹介されることが少ないため、馴染みのない言語だと感じる方もいるかもしれません。しかし、日本語の中のイクラ(икра, 魚卵)、ノルマ(норма, 基準)、カルパス(колбаса, ドライソーセージ)などはロシア語由来の単語です。ロシアは日本の隣国ということもあり、ロシア語は実は日本人にとって身近な言語のひとつなのです。

ロシア語の広がり

ロシア語は、ロシアをはじめかつてソヴィエト連邦を構成していた国々(ウクライナ、ベラルーシ、モルドバ、バルト3国、中央アジアの国々、コーカサスの国々)を中心に約1億5400万人に第一言語として話されています。第二言語の話者を含めるとその数は約2億5800万人にものぼり、ヨーロッパからアジアにかけて広がるロシア語圏は実は日本とも隣接しています。またロシア語は国連公用語の1つでもあります。

 

北海道の中のロシア語

北海道出身の方は空港や港でロシア語が書かれた看板を目にしたことがあるのではないでしょうか。特に根室、稚内、小樽などは街中でもロシア語が見られることで有名です。そうしたロシア語を眺めていると、使われている文字がローマ字とはやや異なる独特な文字であることに気づくかもしれません。これはキリル文字と呼ばれる文字で、1000年を超える歴史をもちます。ロシア語の学習はこのキリル文字を一つ一つ覚えるところからゆっくり始めていきます。

(写真:新千歳空港の搭乗口エリアの看板)

いまロシア語を学ぶこと

ロシア軍のウクライナへの侵攻以降、ニュースを通じてロシアという国名が頻繁にきかれるようになりました。また日本とロシアの間には長らく北方領土の問題があります。こうした中でロシア語を学び、ロシア語圏の文化、歴史、人々の生活について知ることに気後れする人もいるかもしれません。ロシアとウクライナの戦争にはロシア語圏の歴史的な広がりが複雑に関係していますが、言葉を学びそれを取り巻く社会について理解を深めることと、その言葉が使われる国の政治的立場を支持することは別です。むしろ、こんな時だからこそロシア語を学び、ロシアを始めとするロシア語圏の国々について直に知る意義は大きいでしょう。